2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2009 Locus Award 発表

2009 Locus Award が発表されました。これはSF情報誌Locusが主催する賞で、雑誌の読者投票によって決まるだけあって、実に納得のいく結果となっています。Paolo Bacigalupi の短編集はすごく面白そうなんだけど、Night Shade Booksのハードカバーなんでち…

アレステア・レナルズが大型契約

日本のSFファンにもお馴染みのアレステア・レナルズが、ゴランツ社と10年で10作という前代未聞の契約を交わしたそうです。契約料は100万ポンド。日本円にして1億5000万円ぐらいでしょうか。目先の心配をせずに落ち着いて執筆ができるとあって…

"Man in the Dark" by Paul Auster

Man in the Dark作者: Paul Auster出版社/メーカー: Faber & Faber発売日: 2009/05/07メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る読了しました。 ここ最近のオースター作品の中では一番の出来じゃないでしょうか。主人公は70過ぎの文芸評…

JD California の正体あらわる

やれやれ。サリンジャーの続編を書いたのは、出版社の社長本人だったようです。スウェーデンに本拠を置くNicotextという出版社の共同経営者の一人、Frederik Coltingがその人。今までジョーク本を出してきたわけですが、自らプラクティカル・ジョークに乗り…

60年後について二題

サリンジャーの訴訟について、Courhouse News Service というサイトが詳しく報じてくれていました。 これを読む限りでは、続編のパクリぶりは悪質としか言いようがありません。冒頭の設定が似通っている(ホールデンはプレップ・スクールを追い出され、Mr…

エルロイの新刊が9月に発売されるというのに

うわぁ、気づかなんだ。ジェームズ・エルロイ(James Ellroy)の新刊が9月に出るではないの。 タイトルは"Blood's a Rover"。『アメリカン・タブロイド(American Tabloid)』『アメリカン・デス・トリップ(The Cold Six Thousand)』につづく<アンダーワールド…

サリンジャーが公の場に……(笑)

続編問題で注目が集まっているJ・D・サリンジャーも今年で90歳。1951年に発表されて大ベストセラーとなった『ライ麦畑でつかまえて』の他に、『フラニーとズーイ』や『ナイン・ストーリーズ』などグラース家の人々を描いた作品を発表しているが、そ…

"60 Years Later" 騒動、その後

一般ニュースでも流れているようだったので、「もういいか」と思ってたんですけど、「サリンジャー 続編」という検索でこのブログに来られる方が多いようなので、フォロー記事を書いておくことにしました。改めて日本語のニュースサイトの記事を見てみました…

RIP デヴィッド・キャラダイン というか クワイ・チャン・ケイン

デヴィッド・キャラダインが亡くなったというニュースを知ってショックを受けています。燃えよ ! カンフー 1stシーズン DVDコレクターズBOX 〈6枚組〉出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2004/12/17メディア: DVD クリック: 7回この商品を含…

RIP デヴィッド・エディングス

デヴィッド・キャラダイン追悼の記事を書いていたら、デヴィッド・エディングスが今月2日に亡くなっていたことに気づいて驚きました。77歳でした。1988年に<ベルガリアード物語>の翻訳が始まったころは、今程エピック・ファンタジーが溢れ返ってい…

続くの?

アマゾンの読者評を読んでいて、『ねじまき鳥クロニクル』の時、続編が出るという情報が一切ないまま、第一部・第二部が発表された一年後に第三部が発表されたということを知りました。先のエントリにも書きました通り、形式的には『1Q84』は2巻という…