2009ネビュラー賞はバチガルピに

2009 Nebula Awards が発表になりました。今年の長編賞は、パオロ・バチガルピ、チャイナ・ミエヴィル、シェリー・プリーストらの三作がヒューゴー賞とダブッているということで注目されていたのですが、まずはPaolo Bacigalupiの"The Windup Girl"が見事ネビュラー賞受賞を勝ち取りました。
私は数日前に読み終えたところなのですが、正直どんな賞をあげてもいいと思いましたね。そんなにSFを忠実にフォローしてるわけではないですが10年に1冊あるかないかというレベルの作品じゃないかしら。ただデイヴィッド・ミッチェルもそうだったわけですが、作家の資質としてジャンルSFをずっと書いていく人かどうかは疑問。歴史小説とか、ピンチョンの『V.』みたいな作品を書くようになるんじゃないかしら。

The Windup Girl

The Windup Girl

その他部門の受賞作はこちらをどうぞ。
http://www.locusmag.com/News/2010/05/nebula-awards-winners/

Eugie Fosterの長い長いタイトルの中編が気になります。“Sinner, Baker, Fabulist, Priest; Red Mask, Black Mask, Gentleman, Beast”, Eugie Foster”って、Tinker, Tailor, Soldier, Sailor, Rich Man, Poor Man, Beggar Man, Thiefのパロディなんだろうけど。

[追記]
おおっと、タダで読めるじゃん。読まねば。
http://www.apexbookcompany.com/apex-online/2009/08/novelette-sinner-baker-fabulist-priest-red-mask-black-mask-gentleman-beast-by-eugie-foster/