Fried Clam について

Joe Hillの"The Horns"を読んでたら、「fried clam」なる食べ物が出てきて気になった。
clamはクラムチャウダーのクラムで、普通はアサリのことだから、揚げアサリ? いや、英語の「fry」はたんに油で炒める場合もあるから、アサリ炒めのことか? どちらにしても日本ではあまりお目にかからない調理法だ。

調べてみると、剥き身のアサリにもったりとした衣をつけて揚げたものらしい。天ぷらというよりは「アサリのフリッター」といった感じ。ケチャップやタルタルソースをつけて食べるそうだけど、かなり胃にもたれそう。ニューイングランドを代表する料理とのこと。

レシピを調べてみて気づいたんだけど、まずアサリの殻をどうするのか全然書いてないのね。いきなりclamを洗って衣に投入してしまう。Youtubeの動画を見てはじめてわかったんだけど、アメリカでclamというと剥き身を(たぶん冷凍して)パックされたもののことを指すんだわ。殻付きの生きてるアサリなんてスーパーに売ってないのかも。

Cookpadで検索してみると、日本だとアサリはシンプルに酒蒸しするにしろ、イタリア風にボンゴレ・スパゲッティを作るにしろ、あくまで殻付きが主流。自然、茹でたり蒸したりが基本で、炒めるにしても途中で酒かワインを入れて蒸し煮することが多い。Cookpadで50件ざっと調べた限りでは、殻なしは佃煮を作る場合と、かき揚げに入れてる場合だけでした。

小説に登場する料理ひとつで日米の食文化の違いに気付かされて面白かったわけだけど、こんなことをしてるからちっともはかどらないんだ。

こちらが家でfried clamを作るおじさんの映像。

こちらはfried clamで有名なマサチューセッツ州エセックスにある店Woodman'sの紹介。