ディズニーがマーヴェルを買収

ディズニーがマーヴェルを買収するという話は、さすがに一般ニュースでも流れてましたね。40億ドルという巨額な買収は、ピクサーを74億ドルで買収して以来ということで、出版界のみならずエンターテイメント界全体を揺るがす大ニュースです。

御存知とは思いますがマーヴェルというのは、スパイダーマンX−MEN超人ハルクにファンタスティック4など有名キャラクターを抱えるコミック出版社。90年代にアメコミバブルがはじけて一時は経営が危ぶまれていましたが、スパイダーマンの映画化などライセンス業で大成功し、いまや自前のスタジオまで抱えています。もはや出版社というよりは映画・ラインセンスの会社といった方が実体に近いかもしれません。

共に世界有数のライセンス企業(ディズニーが世界1位、マーヴェルが4位)であり、映画制作も手がけていることもあって、今回の買収によるシナジー効果は明らか。とはいえ不安材料もあって、マーヴェルの株価が一気に25%跳ね上がったのに対して、ディズニーの株価は値下がりしているとか。

マーヴェルはこれまでに幾つもの会社と契約をしているために、ディズニーが実際にキャラクターの版権をコントロールできるまでに時間がかかるというのが一つ。たとえばスパイダーマンの映画を作る権利は、Sonyが永続的に握っているそうだし、マーヴェルがこれから作る5作品は既にパラマウントで配給することが決まっている。

関西人として気になるのは、ユニヴァーサル・スタジオ・ジャパンのキャラクターであるスパイダーマンが一体どうなるかってことなんですが、ユニヴァーサルのスポークスマンによると、マーヴェルとのライセンス契約は「永続的に」続くということなんで、大丈夫かもしれません。ディズニーランドでスパイダーマンウルヴァリンが歩いてるのもどうかと思いますしね。