リン・バーバーのこと

イギリスの書評サイトで、Lynn Barberという名前をちょくちょく目にしていたんですが、まさか『博物学の黄金時代』を書いたあのリン・バーバーと同一人物とは気づきませんでした。いやぁ、驚きましたね。

ウィキペディア情報によると彼女の本職はジャーナリストで、Penthouseで7年働いた後、イギリスのメジャー誌を渡り歩き、今はThe Observerで書いているとのこと。辛辣なインタビューに定評があり、Demon Barberとの異名も。イギリス出版界で五つの賞を受賞している大物で、著作には"Mostly Men" "Demon Barber"という二冊のインタビュー集の他、"How to Improve Your Man in Bed""Single Woman's Sex Book"というセックス本と、ヴィクトリア朝博物学愛好家を描いた"The Heyday of Natural History"があります。

この"The Heyday of Natural Hisotry"の邦題が『博物学の黄金時代』なのですが、高山宏かぶれで氏に関わる本を読み漁っていた当時、もっとも刺激的かつ楽しかったのがこの本でした(あ、フランシス・イエイツを除く)。彼女のプロフィールを見るにつけても、明らかにこの本だけ突出していますが、一介のジャーナリストがちょっと勉強しただけで書けるような内容とも思えず、どういう経緯で彼女があの本を書くことになったんでしょうね。

今彼女が話題になっているのは、煙草の話。
11月に開かれる文学フェスティバルに出演予定だった彼女は、煙草を吸う彼女の写真がパンフレットにふさわしくないとされたこと受けて、フェスティバルへの参加を取り消してしまったというニュース。一筋縄ではいかないタフな女性のようですね。11月にメモワールが出るようなんですが、ちょっと読みたくなってきました。

ネタ元と写真はこちら:
http://www.guardian.co.uk/books/2009/aug/24/smoking-lynn-barber-festival