「The Lost Symbol」読んでます

The Lost Symbol (Robert Langdon)

The Lost Symbol (Robert Langdon)

The Lost Symbol: (Robert Langdon Book 3)

The Lost Symbol: (Robert Langdon Book 3)

昨日15日にいよいよダン・ブラウンの新刊「The Lost Symbol」が発売になりました。発売元のランダムハウスから、おっかない誓約書にさせられてたんで、ビクビクしてました。こちらの不手際で発売日前に本の情報が洩れるようなことがあったら、今後ランダムハウスの本は一切卸さないなんて書いてるんだから。

今、三分の一くらいまで読んだとこですけど、発売直後なんで粗筋紹介は控えます。まぁ事前の予想通りフリーメーソンが中心テーマで、ラングドン教授が悪い奴に振りまわされながら、様々な謎を解いていくという形式は『天使と悪魔』や『ダ・ヴィンチ・コード』と変わりません。エンターテイメントの世界でワンパターンであることは必ずしも欠点ではないと思うので、目くじら立てることじゃないでしょう。

ちょっと困ったなぁ、と思うのがノエティック・サイエンス(Noetic Science)のこと。人間の思考や感情が、物質に影響を与えることを実証しようとしている先端科学の一種なんですが、「The Lost Symbol」の中ではいまだ世に知られていない真実という扱いをされています。『天使と悪魔』の中でCERNが紹介されていたように。

ところがこのノエティック・サイエンスってのは、どう見ても我々日本人が言うところのトンデモ科学なわけです。水の入った試験管に「ありがとう」という紙を貼っておくと、綺麗な氷の結晶ができるという悪名高い『水からの伝言』に似たエピソードも作品中に出てきますし。古代から伝わってきた秘教的真実などというものとノエティック・サイエンスを掛け合わせると、何のことはないロンダ・バーンの『ザ・シークレット』に代表される「願えば叶う」式のセルフヘルプ術になるんじゃないかと懸念しているわけですが、この予想が裏切られることを切に願いつつ読書を続けます。