ペーター・ハントケがカフカ賞を受賞

今年のフランツ・カフカ賞にペーター・ハントケが選ばれました。ヴィム・ベンダース監督『ベルリン天使の詩』の脚本を書いた人というとおわかりになるでしょうか。小説や戯曲を中心に活躍されていてヨーロッパでは極めて評価の高い文学者ですが、日本での知名度はイマイチですね。

この賞は2001年に設立された新しい文学賞なんですが、2004年に受賞したエルフリーデ・イェリネクと翌2005年に受賞したハロルド・ピンターが、そろってその年のノーベル文学賞を受賞したものだから、一躍注目を集めることになってしまったという経緯があります。
だもんで、2006年に村上春樹カフカ賞を受賞した時は、すわノーベル賞最有力候補と騒がれたわけですが、まぁ世の中そんなにうまくはいきません。
2007年受賞のイヴ・ボヌフォワ(フランス)も2008年受賞のアルノシュト・ルスティク(チェコ)もノーベル賞を受賞していませんから、ジンクスは失効したと見ていいでしょう。