『ライ麦畑でつかまえて』の続編?

60 Years Later: Coming Through the Rye

60 Years Later: Coming Through the Rye

商魂たくましい人というのはいるもので……

ここ数年、海外文学の世界では古典作品の続編やスピンオフ作品がブームで、思いつくだけでも「赤毛のアン」「ピーターパン」「ハックルベリー・フィンの冒険」「風と共に去りぬ」など色々と出ています。しかしこれらは作者の死後数十年を経て著作権が消失していたり、著作権を管理する遺族の許可を得た上でのこと。

今、問題になっているのは、J・D・サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』の無認可の続編「60 Years Later: Coming Through the Rye」。先頃、この本が9月に発売されることが公表されイギリスで発売開始され、サリンジャーのエージェントは訴訟準備に入っている。

著者のJohn David Californiaによると、直接『ライ麦畑』の続編を匂わせるような作品ではないという。表紙にも「The Catcher in the Rye」とは書いてないし、サリンジャーの名前は献辞で挙げられているだけ。巧妙に訴訟を避けようという意図は見え見えで、主人公の名前もホールデン・コールフィールド(Holden Caulfield)ではなく、ミスターC(Mr C)としか記されていないとか。

多分これから裁判になるでしょうが、果たして9月の出版にこぎつけるでしょうか。アマゾンではすでに予約可能になっています。

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