ピーター・ジャクソン監督『ラブリー・ボーンズ』の評判

ギレルモ・デル・トロ監督と並んでオタク向け映画を撮り続けているピータ・ジャクソン監督(『ロード・オブ・ザ・リング』や『キング・コング』の人ね)ですが、今年の年末公開される『The Lovely Bones』のテスト上映の評判が洩れてきました。ほめる人もいれば、けなす人もいて、好悪相半ばといった感じでしょうか。

レイプされて殺された14歳の少女が語り手となって、家族や友人が嘆き悲しむ様や自分の殺人事件が捜査される過程を描いた作品。内容はショッキングなものの、テイストはハートウォーミングな感動作となっており、新人作家のデビュー作としては破格のベストセラーとなったのは記憶に新しいところです。

これをあのピータ・ジャクソンが監督するというから、ちょっと違和感を覚えたものですが、大作CG映画の合間に文芸色の小品を撮るというのは、よくあるパターンなので、そんなものかと思ってました。ところが、天国のシーンのセットをめぐって、監督と美術監督が対立してるとか、出演者が演出を不満に思っているとか、不穏な噂が流れてきたので心配してました。

いや、本音を言うと『The Lovely Bones』の出来自体はどうでもいいんですけど、ピータ・ジャクソンにはこの後、『Tintin』と『ホビット』『ホビット2』(いずれも脚本)、さらにナオミ・ノヴィクの「テレメア戦記」の映画化が控えてますからね。ここでNew Line Cinemaがこけると、後の映画に影響が出ちゃうんですよ。ガンガレ!