青野武さんのこと

ベテラン声優の青野武さんが体調を崩されてレギュラー番組を降板というニュースを聞き、心配しています。

空飛ぶモンティ・パイソン」という吹き替えの金字塔を打ち立てた錚々たるメンバーのうち、広川太一郎さん、山田康雄さんはすでに鬼籍に入られており(まったく何と言う損失だろう!)、今度また青野武さんのお声が聞けなくなるのかと思うと残念でなりません。

私が最初に聞いたのはおそらく『宇宙戦艦ヤマト』の真田機関長。今思えばあんな真面目一辺倒な青年を演じられるのは珍しいことで、基本的には老人か悪役、しかもちょっと頭がおかしかったり、気弱だったりするキャラを演じられることが多かったように思います。海外ドラマでは『刑事ナッシュ・ブリッジス』での野沢那智さんとの見事な掛け合い、『宇宙船レッド・ドワーフ号』のコンピュータ・ホログラムことホリーのとぼけた味わいが忘れられません。映画『ゴッドファーザー2』の吹き替えでロバート・デ・ニーロをかすれ声で演じた怪演も印象的ですが、う〜ん、デ・ニーロってのは誰がやってもぴったりハマらない人ですからね。

ちびまる子ちゃん』での友蔵役は島田敏さんに交代することが発表になっていますが、気になるのは『One Piece』での鷹の目のミホークの声。どなたが交代されるのか分かりませんが、あの凄まじいまでの迫力と黙示録的セリフ回し(?)は青野さんならではのもので、代役の選考は難しいでしょう。大塚周夫さんなら良さそうなんだけど海賊王だしなぁ。まさか若本規夫さん?。小林清志さんとか納谷六朗さんはちょっと見てみたいかも。嗚呼、いつの日か訪れるであろうゾロとミホークの再戦を青野さんの声で見てみたかった!!

ドラゴンボール・改』は人造人間編がはじまったところで、神様とピッコロが合体するまでもう少しというところでした。神様のことといい、真田機関長が「こんなこともあろうかと」技術の限りを尽くした「はやぶさ」が地球に帰還したことといい(YouTubeの動画見ました?)、物事のタイミングというものには不思議な因縁があるものだと思わざるをえません。

もしもかなうことなら、青野さんが元気に復帰されることを祈っています。